今まで四コママンガを取り上げていませんでした。ここで初めて触れてみたく思います。
以前の(いつから前なのでしょうか、その辺はよくわからないのですが)四コママンガは必ず「起承転結」からなっていて、などと言われていたものですが、いつの頃からか、それがかなりユルくなってきたようです。
『チルドレンプレイ』は、寺島のデビュー作です。手元にある決定版では、181ページ以降だと思われます。どなたか、ご存じのかたはお知らせくだされば幸いです。
保育園を舞台にした、園児たちとそれに振りまわされる保母さんの四コマです。
いかにもありそうな日常の一コマをマンガにしています。しかしその多くは、実際には起こりえないようなことです。だからこそ、そこに笑いが生まれるのでしょう。
それにしても、こんなにたくさんの四コマを描けたものだと感心してしまいます。もっとたくさん描けるよと、作者なら言いそうですけれど。
いま読み返してみて、子どもの足がずいぶん大きいのに気づきました。保母さんよりも足が太くて、大きいのでした。
タドンおめめでも、ちゃんと表情は出せるのだなぁと思ったことを思い出しました。
デビュー作とのことで、絵は決してうまくはありませんが、発想はすばらしいものがあると思い、これ以後の寺島作品はほとんど見ています。
ところで、このマンガは講談社の「ヤングマガジン」に載っていたものなので、いわゆる「少女マンガ」ではないのかもしれませんね。
この本には、巻末に4ページの別の作品が二つ載っています。
書名『チルドレンプレイ』
発行所 講談社 ヤンマガKCスペシャル 43
昭和61年4月18日 第一刷発行
2011年6月26日日曜日
2011年6月10日金曜日
ちょっと休憩 地震から三か月 星新一の『感謝の日々』
6月11日で地震から丸三か月になります。地震のときには、普段は何の意識もしなかったことやものが、こんなにもありがたかったのかと思いました。
その代表が、水と電気でした。水の入ったペットボトルをぶら下げて、階段を登りながら思い出したのが、星新一の表題のショートショートでした。
「ひとにぎりの未来」に載っている作品です。
すべてが満たされた未来、人びとにそのありがたみを知ってもらうために設けられたのが「○○の日」です。「休電日」には、24時間電気が完全に止まります。「保険の日」には、何があっても保険金は支払われません。
なにかを完全に止めることで、その止められたもののありがたみを知らしめるのです。
電気はスイッチを入れれば、水は栓をひねれば使える、この当たり前のことがこれほどまでに大事なことだったとは。いつの間にか、空気のような存在になっていたものの価値を、改めて認識させられました。
しかし、いつの間にか、そのような思いは薄れてきているのに気づいて、少し情けなく思っています。
三か月が過ぎました。まだまだ余震への心配はありますが、とりあえず前を向いていこうと思っています。
その代表が、水と電気でした。水の入ったペットボトルをぶら下げて、階段を登りながら思い出したのが、星新一の表題のショートショートでした。
「ひとにぎりの未来」に載っている作品です。
すべてが満たされた未来、人びとにそのありがたみを知ってもらうために設けられたのが「○○の日」です。「休電日」には、24時間電気が完全に止まります。「保険の日」には、何があっても保険金は支払われません。
なにかを完全に止めることで、その止められたもののありがたみを知らしめるのです。
電気はスイッチを入れれば、水は栓をひねれば使える、この当たり前のことがこれほどまでに大事なことだったとは。いつの間にか、空気のような存在になっていたものの価値を、改めて認識させられました。
しかし、いつの間にか、そのような思いは薄れてきているのに気づいて、少し情けなく思っています。
三か月が過ぎました。まだまだ余震への心配はありますが、とりあえず前を向いていこうと思っています。
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