2012年6月10日日曜日

ちょっと休憩 『吉備大臣入唐絵巻』と『蘇我簫白』 マンガのような…

昨日、久しぶりに東京に行ってきました。行ったついでに、東京国立博物館で開催されていた「ボストン美術館 日本美術の至宝」展を観てきました。その中で特に印象に残ったのが、標題の二点でした。

 「吉備大臣入唐絵巻」は12世紀後半に作られたと説明にはありました。一方のマンガの始まりとされる「鳥獣戯画」は、四巻からなり古いものは12世紀とのことですので、こちらの方が少し古いようです。ですが、「入唐絵巻」には、物語性があります。云ってみれば、絵物語と云ったところでしょうか。ストーリーマンガの元祖かもしれません。

 「蘇我簫白」は雲龍図で有名です。ここに描かれている龍は恐ろしいというより、ユーモラスです。また、「商山四皓図屏風」は、デフォルメされた人物は、どう見てもマンガの登場人物です。さらに「風仙図屏風」は、もう少し効果線をいれればそのままマンガとして使えそうです。
 簫白の絵はマンガ的なものだけではないことは付け加えておきます。

 日本では大人もマンガを読むと、海外で話題になったのは40年ほど前でしょうか。でも、絵巻物として、800年も前からマンガ的なものを見て喜んでいたのならば、何を今更と思えるのです。