2016年3月30日水曜日

私屋カヲルの『めがねーちゃん』


 『こどものじかん』が話題になった作者ですが、ここでは別のマンガを取り上げます。

 ちょっとHなほのぼのコメディーとあるとおりの内容です。
 コンビニでアルバイトをしている巨乳で眼鏡の姉(二十歳過ぎ)・こがねと貧乳の高校生の妹・あかね、姉の同僚のイケメンの男・風太が主な登場人物です。もう一人、コンビニの店長がいます、風太の叔母で、歳は具体的にはでてきませんが、若い頃にはヤンキーだったとあります。

 こがねは天然ボケで妄想力たくましく、風太は下のあかねの評になります。
 61ページのあかねによると、「片想いで自己完結型のお姉ちゃんと 自分から手を出しそうにないマジメすぎる男」と云うことになります。この二人をくっつけようとあかねも同じコンビニでアルバイトをすることにします。
 最終話で、こがねは店長から見合いを勧められて、嫌々ながら見合いをします。店長に連れられた相手が現れる前にこがねは平身低頭して、風太への思いをぶちまけます。顔を上げると店長と、男が一人います。彼が誰かは言うまでもありませんね。

 ネットの読書メーター http://bookmeter.com/b/475753471X にいろいろな書評があります。
 確かに品の良いマンガではありません。下ネタ満載と云ったところでしょう。

 でも、下ネタだけではない言葉遊びがたくさんあります。合コン→合唱コンクール、ブラパン問題(これはちょっとHかな)、めがねーちゃん→ギガねーちゃん→テラねーちゃん(このためにタイトルを考えたのかと)、これはよくある志●うしろー、「懐が柔らかい」と書いて「懐柔」(この場面ではそうでしょうけど)があります。
 テラねーちゃんになって、しまう時はマトリョーシカになるは妙に印象に残りました。さすがにテラの上はこのマンガには出せなかったでしょう、ペタですから。

 第5話ではこがねとあかねの子供時代の回想が少しでてきます。同じ場面なのですが、こがねとあかねの受け止め方は違っています。それが今の二人の違いになっているのでしょうか。

 『こどものじかん』は、けっこう疲れるのですが、このマンガはばからしさが前面に出ていて、それでうまくいっているのでしょう。でもマンガを描くほうとしては大変なのではないのかなぁと。


 書名『めがねーちゃん』
 出版社 スクウェア・エニックス ヤングガンガンコミックス
 2012年1月12日 初版発行

2016年3月11日金曜日

地震から五年


 あの日から、もう五年なのかまだ五年なのか、経ちました。
 今日3月11日はあの日と同じ金曜日です。雪こそ降っていませんが、平年よりは冷たい一日になっています。

 五年経って国の「集中復興期間」は間もなく終わります。でも今も17万人以上のかたが避難生活を送っています。
 「住」を巡っては福島とその他は大きな違いがあるようです。福島以外では遅れているのはどこにどのように造るからしいのですが、福島では7万人は避難指示の続くところに住んでいた人たちなのです。
 そういえば、住宅建設の値段が高騰していると云うことも聞きました。材料費のほかに、人件費も高くなっているのだとか。

 先日のTVで観たのですが、放射線のホットスポットがあちこちにあるようで、目に見えないだけに怖いなあと思ったことを憶えています。
 飛散した放射性物質の扱いもまだ解決していません。各県で一ヶ所に集めるとの方針なのですが、どこに集めるのかを巡ってもめています。原発立地箇所に集めることになっている福島県でさえ地主との交渉は遅々として進んでいないようです。

 被災地にとってはまだ五年なのですが、それ以外ではもう五年で、記憶もだんだんと薄れていくのでしょうか……

 常磐線の浜吉田と相馬間は今年中に開通するようで、仙台と小高間は線路でつながるようです。