2021年3月11日木曜日

地震から十年



 今年は十年と云うことで各メディアでも頻繁に取り上げられています。もう十年、まだ
十年とそれぞれにあることでしょう。でも十年は通過点なのでしょう。

 十年というと1956年の経済白書が思い浮かびます。「もはや戦後ではない」と書かれたものです。戦争と震災を一緒にするのかと怒られそうですが。それでも、復興を感じら れない人が多いのも事実です。

 震災からの十年で日本の GDP は確かに増えましたが、それを実感できた人はむしろ少数派ではないでしょうか。新型コロナウィルスの影響もあって、最近の統計では所得の減少がかなりあるようです。そういえばトリクルダウン理論を唱えた首相もいましたが、今はブレーンの竹中某氏も掌返しで日本では誤りだったと云っているとか。

 75年前からの十年間と2011年からの十年間では、社会の仕組みが違い複雑化していることは事実です。それでも復興はまだまだという人が多いのは何故でしょうか。土地の嵩上げに時間がかかりすぎたことも原因の一つでしょう。また、人口減少地が多いのも理由に挙げられているようです。

 十年前にイヤになるほど聞かされたのは、「想定外」と云う言葉です。でも、貞観地震
の時の津波痕から警鐘は鳴らされていたのです。また、昔からあった神社はほとんど津波の被害に遭わなかったとか。
 「東日本大震災」と云うと、福島、宮城、岩手の三県が取り上げられますが、青森、茨
城、千葉などもかなりの被害がありました。それが取り上げられることはほとんど無いようですが、地方の話題としてローカルニュースになっているのでしょうか。

 先日(2月13日)、福島と宮城の一部では震度6強の地震がありました。私は慌ててパソ コンを押さえていました。かなり揺れているなぁと思いましたが、一分にも満たない時間で揺れが収まりほっとしたのを覚えています。 

 十年前のあの日(金曜日)は雪のちらつく寒い日でした。私のところで停電が復旧したのは比較的早くて、日曜日の昼頃でしたが、ケーブルテレビが映るようになったのは翌日で した。東北地方で津波の映像をリアルタイムで見た人はどのくらいいたのでしょうか。